ガスブロハンドガンが二発に一発しか発射されない故障の原因と対処法

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今回は少々マニアックなトラブルについて解説します。

先日、3000円でジャンクなサムライエッジを入手したんですが、故障個所のほかに気になるトラブルがありました。

それが、2回のブローバックのうち、1発しか発射されないという状態です。

マガジン装填、リロードからの、「発射→空撃ち→発射→空撃ち→発射」の繰り返しです。

実はよくありがちなトラブルで、私もよく修理をお願いされたことがあります。

ネットで調べると「マガジンのフォロワーの異常」だと片づけられることもありますが、実はたいていの場合そうではありません。

というわけで今回は、ガスブローバックガンで、二発に一発しか発射されないというトラブルの原因と、対処法をご紹介します。

ちなみにガスブローバックガン以外のエアガンの場合はまったく別な問題なので悪しからず。

不発と発射を繰り返す理由

まずは根本的になぜ発射→不発→発射という動作を繰り返すのか、その理由を考えてみましょう。

修理するにはさらに細かい原因を突き止めなければいけないのですが、どういった理由でそんなことが起こるのか、具体的に解説します。

一連の動作に必要なガスを放出できていない

ガスブローバックガンは、実は緻密な設計で発射とブローバックそれぞれのガスを使い分けています。

まずは発射側、その後ブローバック側にガスを流すという二段階に切り替えています。

細かく言えば、ノズルから噴き出すガスによってBB弾がバレルから飛び出す、ないしチャンバーからBB弾が押し出された後、ブローバックするためのシリンダーにガスが流れます。

仮に、この動作に必要なガスが10(発射5:5ブローバック)だとしましょう。

もしガスが7しか放出されなかった場合どうなるでしょうか。

発射側に先にガスを5使うので、ブローバック側には2しか流れません。

そうなると十分にブローバックできないので、チャンバーにある弾は発射されても次の弾がチャンバーに送り込まれないため、次は空撃ちになり放出されたガス7がほとんどシリンダーに流れるため、ブローバックはしっかり行われて弾がチャンバーに送り込まれ、その次は発射はされても次の弾がチャンバーに送り込まれない、という動作の繰り返しになります。

ブローバック動作に抵抗がある

ガスが10放出されている(新品のマガジンを挿入した場合など)のに、同様に不発を繰り返す場合、銃本体側の問題が疑われます。

ガスが10放出されているにも関わらず、スライドの動きに抵抗がある場合、ブローバックがしっかりできずに、次弾装填されないこともあります。

チャンバーに弾がない場合は、10そのままブローバック側にガスが流れるので、そのパワーでなんとかブローバックできるので次弾装填でき、次はまた発射はすれど次弾装填はできず、という繰り返しになります。

これは絶妙にブローバックできていない状態なので、ガスの放出量が減っているよりも稀な不調ではありますが、私自身何丁かこういう状態の銃を見たことがあるので、あり得ないことではありません。

考えられる原因とその対処法

根本的な理由が分かったところで、なぜそうなってしまうのか原因を考えてみましょう。

一応私の行う手順で記載しますが、思い当たることがあればまずそこから対処してもいいでしょう。

大体は1.~6.のチェックで治るはずですが、それ以上となるとそれなりに専門知識が必要になるので、あきらめてプロに頼むのもおすすめです。

1.基本的なメンテナンス

エアガンは機械なので、通常使用の範疇でも定期的なメンテナンスは必須です。

とくにサバゲーなど、汚れが付着しやすい環境で使用しているなら、使用後に必ずメンテナンスしましょう。

汚れがブローバックの不調につながっている可能性もあるので、まずはメンテナンスから始めます。

オーバーホールが理想的ですが、取扱説明書などに記載のある基本的な分解のみでもOKです。

スライドを取り外し、スライドレールの洗浄と清掃、バレルの清掃、シリンダーやマガジンフォロワーへの注油などが基本的な分解清掃になります。

主にスライドレールの洗浄と清掃、シリンダーへの注油が重要になりますが、これを行っても改善されない場合、2.へ進みましょう。

このとき、ついでにカスタムパーツは元に戻し、ドットサイトなどをスライドに付けているなら外しておいた方が原因究明しやすくなります。

2.新品のマガジンで点検

メンテナンスしても状態が改善しない場合、ガスの放出量が足りていない可能性を疑います。

可能であれば、新品のマガジンを購入し、同様に操作してみましょう。

もしマガジンの異常であれば、メンテナンスをして新品のマガジンに交換することで、快調に動いてくれるでしょう。

マガジンを新品に交換して快調に動く場合は3.へ、新品のマガジンでも変わらない場合は5.へ進みましょう。

3.マガジンのガス漏れチェック

マガジンがガス漏れを起こすことは経年劣化で起こりえるので、珍しいことではありません。

もしガス漏れを起こしていると、放出するガスの圧力が下がってしまい、ブローバックが十分に行えなくなってしまいます。

マガジンがガス漏れを起こす場所は「注入バルブ」「放出バルブ」「ガスタンクの接合部」の3つです。

ガスを入れて人肌程度に温め、この3か所からガス漏れがないかチェックしましょう。

漏れているとスーッと音がするので、耳に当ててもいいですが、微量のガス漏れの場合特定が難しいので、その後オーバーホールする前提で水に入れるとわかりやすいです。

もしガス漏れしている場合は、ショップかメーカーに頼んでガス漏れを修理してもらうか、新品のマガジンを購入しましょう。

4.放出バルブの動作をチェック

ガス漏れがない場合、放出バルブから十分にガスが放出できていない可能性があります。

放出バルブは、ハンマーと連動する「ノッカー」というパーツで押されることで、ガスを放出します。

もし放出バルブの動きが悪いと、ガスが十分に放出できず、ブローバックの不良が起こる場合があります。

ガスをすべて抜いて、放出バルブを指で押してスムーズに押せて、スムーズに戻るかチェックしましょう。

もし問題がある場合、分解整備で回復する場合もありますが、交換しても1000円~なので、この機会に交換してしまってもいいでしょう。

5.マガジンを「ある程度」温める

本体とマガジンに異常がなくても発射と空撃ちを繰り返す場合、ガスブローバックガンを動かせる気温ではない可能性を疑いましょう。

気温が低い場合、マガジン内のガスが十分に気化できず、圧力が足りない状態になります。

気温が20度を下回る場合、マガジンにガスを入れてすぐには使わず、ある程度人肌で温めてから使用しましょう。

ただし、温めすぎるとほかに不良があってもガス圧で動いてしまうので、温めすぎにはご注意を。

6.ハンマー(ノッカー)の打撃力が十分か確認する

マガジン内にあるガスは、放出バルブがノッカーというパーツに押されることで放出され、BB弾の発射とブローバック動作を行います。

もしノッカーの打撃が十分でない場合、ガスが十分に放出されず、ブローバック動作が弱くなることがあります。

ノッカーはハンマーと連動するので、ハンマーの動作を確認し、ノッカーそのものの摩耗もチェックしましょう。

このあたりの構造は複雑なので、修理はショップかメーカーに頼むのをお勧めします。

7.気密のチェック

東京マルイなど、負圧バルブでガスルートを切り替えるガスブローバックガンの場合、気密に漏れがある場合、発射と空撃ちを繰り返すことがあります。

負圧バルブとは、特定のルートに流れるガスに対する抵抗が弱くなったときに閉鎖して、ガスルートを切り替える部品です。(漠然とした説明ですみません)

ガスブローバックガンにおいてはインナーバレル側が負圧になったタイミングで、ブローバック側にガスを流します。

つまり、負圧にならないレベルにガスが抜けて、BB弾の発射が遅れると、ガスを浪費してブローバック分のガスが弱くなってしまい、十分にブローバックしなくなることがあります。

珍しい事例ではあるのですが、ガスガンのHOPパッキンは低温のガスに晒されて劣化が激しく、保存時のHOPゼロ管理もしにくい関係から、HOPパッキンが原因の気密漏れは起こりえます。

初速が昔より遅く感じたり、HOP UPが不安定だったりする場合はいずれにせよ交換を推奨します。

8.バレル内の異常のチェック

先述したとおり、東京マルイのガスブローバックガンなどは、インナーバレルの負圧によってブローバック側にガスを流します。

つまり、インナーバレルに異常があると、異常に発射側にガスが消費され、ブローバックに使うガスが弱くなることがあるのです。

私が見た事例だと、インナーバレルに割れたBB弾のかけらがこびりついていたり、インナーバレルが曲がっていたり、精度の悪いインナーバレルに交換されているなどです。

いずれにせよチェックして、異常や傷があれば交換したほうがいいでしょう。

9.スライドレールの異常をチェック

スライドレールは、スライド、そしてフレームのかみ合う部分です。

この部分にひどい汚れや摩耗、場合によっては歪みがあると、ブローバックに抵抗が生まれ、十分に後退できなくなってしまいます。

もし汚れがあれば、アルコールなどで除去(パーツクリーナーはプラスチックに悪影響があることもあるので厳禁)し、歪みや摩耗があれば交換しましょう。

10.不要なカスタムを元に戻す

ある意味一番重要なポイントかもしれませんが、全員がやっているわけではないですし、改造している人はそれなりに知識があるだろうことを見越して後のほうにしました。

結論から言えばガスブローバックガンの内部カスタムは、ほとんどが無駄です。

そしてその一部は、ブローバックに悪影響を及ぼし、発射と空撃ちを繰り返す原因にもなりえます。

例えばハンマースプリングを強化する改造は、ガス放出量を増やす効果がない上に、スライドが後退したときに不要な抵抗を生み出します。(Co2化するときなどは別)

リコイルスプリングを交換する改造は、ブローバックするために必要なガス圧を増やすので、ガスを浪費するだけでなく、後退不良の原因になります。(重いスライドなどにした時は別)

このような改造を行った場合、発射と空撃ちの原因になっている可能性があるので、とりあえずいったん元に戻しましょう。

11.ドットサイトの取り付け方法を見直す

最近はハイキャパDOR、M&P9Lなど、スライドに直接ドットサイトを乗せられる銃が増えました。

メーカー推奨の組み合わせならほぼ問題ないのですが、稀にそれが動作不良の原因になることがあります。

スライドにドットサイトを直接乗せると、スライドが重くなるに他ならないので、ブローバックに必要なガスが増え、後退不良を起こすことがあります。

もちろんドットサイトは素早いサイティングに有効なので、せっかく用意したなら取り付け方を見直しましょう。

具体的には、アンダーレールなどからスライドをスルーしてトップレールを取り付けられる「マウントベース」を使う方法です。

多少パララックスは増えてしまいますが、スライドの動きを阻害することはありません。

というわけで

今回はこのブログに珍しいトラブルシューティングのお話でした。

実は旧92F系のガスブローバックガンはこのトラブルが多く、かなり研究した経験があったんです。

ちなみに今回はマガジンを交換して治りました。

一応このブログの趣旨として、エアガンの構造について熟知してもらおうというのがあるのでなるべく細かく紹介しましたが、ガスブローバックガンの構造はかなり緻密なので、無理に自分でいじる必要はありません。

遠慮なく信頼できるショップや、メーカーに頼りましょう。

というわけで今回はこの辺で。気まぐれ更新ですが、次回の更新をお楽しみに。

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